セクシャリティーの礎となった名作と言われる書物です。マジメに性科学を研究する者は避けては通れない一冊ではないでしょうか。
フランスの哲学者ミシェル・フーコーは晩年の著作『性の歴史』で性は本能ではなく文化であること、したがって歴史や社会的権力によって変動・規定され多様な形態をとることを明らかにしました。
同様に日本人の性行動は個人的、社会的責任が伴うものであり、本来であれば本能的行動ではなく社会的行動であるため、人間関係の中で規定される社会学的要素として性生活を考察することが重要だと考えられます。
日本の性生活の歴史的背景を倫理的、宗教的、文化的時代背景をとらえなから考察するために、フーコーの視点が重要になってきます。