カウンセリング

性科学に基づくセックスレスカウンセリング

はじめに

Esolveは性に特化したカウンセリングチームです。今まで沢山のセックスレスカップルから相談がありました。例えば、ある方たちは結婚して7年になりますが、ここ数年は一度も性行為を行っていません。現在の彼らの夫婦生活において性行為での結びつきはほぼ存在していない状況です。まだ結婚していないカップルでも、同棲して始めてからセクシャルコンタクトが全くなくなってしまい、性的要求の不一致のため苦しんでいる、途方に暮れているという内容の相談がよくあります。

我々はこのようなセックスレスカップルに対してセックスセラピーを積極的に行っています。これからの結婚やパートナーシップの継続を前向きに解決したいと思っているカップル、結婚したもののセックスレスになっているがお子さんを望んでいるかた、セックスレスになっている中高年カップルなど、単にセックスレスと言ってもその状況は様々です。また、その原因も男女ともに色々とありますが、すべてのパターンに対応できるようにしています。

セックスレスの定義と日本の現状

日本性科学会ではセックスレスを「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャルコンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」と定義しています。

それではどの程度日本人は性交をしているのでしょうか。コンドームメーカーが行った2013年の日本人における性活動の調査では日本人の1ヶ月の平均性交回数は2.1回でした。これは、性行為回数が比較的多い20代から少なくなる60代までを含めた数字です。全世界的に見てもこれは異常に少ないとされており、世界最低を毎年更新しています。統計調査では日本人40代の月当たりの性行為回数は2013年で1.8 回/月ですが、過去の資料をみると昭和28年時点で3.2 回です。その頃は、高度経済成長期に差し掛かった時期ですが、一過程で子供が3人以上は当たり前だった頃です。

何故こういうことになったのか、考えられることとしては、女性の社会進出日本特有の住環境によるプライバシーのなさなどなどあります。また、出産後のライフステージの変化によって、女性が母親としての役割に切り替わり、セックスが億劫になってしまうことも考えられます。現代社会においては社会的緊張や不安が高まっていく中で、性行為を楽しむ時間が失われていることも原因の一つにあります。しかし、これらの諸問題はカップルで個別に解決されていくものですが、セックスレスになっていくカップルの背景には、独特の心理的葛藤があるように思えます。つまり、相手に自分の気持ちを汲み取ってもらえなかったことの積み重ねでパートナーには言えない夫婦関の感情の違和感が高まり、最終的に性行為が嫌になってしまったパターンが多いような印象です。

セックスレスの病理

セックスレスになる原因としては、大きく分けて2種類あると考えます。一つは器質的な疾患、つまり男性側の勃起障害や女性側の性交痛・挿入障害などが原因となっている場合です。これに関しては、原疾患(元々ベースにある病気)の治療が必要な場合は、それを優先していただき、同時に心理的なアプローチも併用しながら勃起機能や挿入時の痛みの回復を図ります。二つ目はカップルのコミュニケーションの問題で、パートナーとの性行為に心理的な嫌悪感が芽生え、セックスを避けてしまうパターンです。また上記二つのことが重なってしまう場合、つまりカップル間のコミュニケーションに問題があるため、体の問題が発生してしまうこともしばしば見受けられます。

我々は状況型勃起障害や状況型性嫌悪と名付けていますが、特定の相手だけに勃起しなかったり、性交痛が生じる場合もあります。例えばA介さん(男)はB子さん(女)と、結婚して3年間になります。しかし何故かここ1年間、全くセックスの機会がありません。スキンシップもない日々が続いてB子さんは不安になって我々に相談してきました。いろいろ話を聞いているうちに、A介さんはマスターベーションでは全くもって通常の射精が可能で、風俗や婚外交渉では勃起と射精になんら問題がありませんでした。いわゆる「妻だけED」というものです。反対に、女性の場合も、旦那とは性交するのは嫌悪感が先立ってしまい無理でも、恋愛感情のある他の異性とはすんなりと挿入を受け入れてしまうケースもあります。

実際に、そんなカップルが現実には少なからず存在しています。セックスレスを放置しておくと、離婚や不倫の原因になりうるので早めの対処が必要です。

Esolveでの対応

このような状況型EDや状況型性嫌悪の場合も含めて、セックスレスカップルのカウンセリングでの課題は、そのセックスレスになっている原因をまず最初に捉えることが大事です。先程、セックスレスにも多様なパターンがあると書きましたが、そもそもセックスを含めたスキンシップをしたい方が男性なのか女性なのかでもアプローチが違ってきます。セックスレスの内容にしてみても多岐に渡り、勃起がしづらく性的な自信がないためセックスレスになっているケース、疲れて性行為どころではなくセックスレスとなっているケース、不妊治療で排卵タイミングで性交をしなければならず性機能障害が発症しているケース、触られるのも嫌になってしまった性嫌悪の女性のケースなど、単にセックスレスと言ってもアプローチの方法は異なってきます。

ただし、大きな流れとして、われわれはまず性格分析を行って性格特徴の相互理解を行います。そしてさらにカウンセリングを進めて、今までのセックスに関するお互いの思いと、これからのセックスに対する希望をできる限りオープンにした上で簡単なスキンシップから始まる行動療法を導入していきます。以下にその大まかな手順を示します。

Esolve式 セックスレスの解決方法

性格分析による性格特徴の理解

簡単なテストで人の性格は8種類に割られます。相手の性格特徴がわかれば、カップルでの歩み寄りが容易になります。

行動療法

まずは簡単なスキンシップから、徐々に直接的な関わりを増やしていく手法をとっています。最初の段階で挿入、射精は目指さないようにします。段階的に触れ合いを増やして行くことによって距離感を縮めていき、「気持ちよさ」というpositiveな感情を育んでいきます。状況型のセックスレスに対しては過度なマスターベーションや婚外交渉を禁止して、お互いきちんと向き合う姿勢を作っていただきます。最終的には膣内挿入をトライして頂きますが、射精することを目的とせず、挿入時の温かさや感覚を感じながらパートナーとのスキンシップを図って頂きます。

心理カウンセリング

2人の間に心の溝がある場合、心理カウンセリングが非常に重要になります。セックスレスのカウンセリングを受けるカップルは今まで相手に本当の気持ちを言えない期間が積み重なり、セックスレスになってしまう場合が多い印象です。そのため行動療法を導入する前の作業として、両方の心理をサポートしながら、溝を埋めていき、お互いが納得する状況で行動療法を始めていただくように配慮しています。

われわれのセックスレスに対するセラピーはカップルカウンセリングと個別カウンセリングを組み合わせて、お互いの心の溝を埋めていきます。しかしこのような取り組みを努力して行っても最終的には「セックスレスの状態でパートナーシップを継続する」「離婚を含むパートナーシップの解消を考える」に帰結する可能性もあります。また賛否両論あるかもしれませんが、第3の選択肢として「オープンマリッジ/オープンリレーションシップ、つまり相手の性に対して無干渉である約束をする」ということも我々は考慮すべきかと考えています。

いずれにせよ、せっかく一緒になったカップルが、性の問題が理由の一つで離れ離れになる事は非常に残念なことです。そのような場合、二人でこの問題を解決する事は客観的に見て大変でしょう。そんな時こそ、第3者である我々が、お手伝いできると思います。そしてEsolveを通して、お互いが自分らの性に対して向き合う、このような取り組みは今後のパートナーシップ、さらにはあなたの人生に何らかの前向きな変化を起こすはずです。どんな形であれ変化したい、前に進みたいということであれば是非、私たちEsolveに相談してください。有効な解決方法が提示できると思います。